What makes a student a learner?


某曜日の某クラス。
2年生6人。 経験豊かなネイティブの先生がついにサジを投げました。
You should ask their parents to come and see what they're doing.
2年近く、"They are monkeys."と言われ続けたクラスです。
このクラスが、最近学習者のクラスへ変貌を遂げました。
きっかけはアルファベットの練習。
たくさん書く、という作業は「やっつけ作業」に走らせる危険があります。
だから特製の幅太グリッドを作りました。
使うフォントはprint clearly。
見本通りにcを5こ書いてもらいます。
線に触れたら一旦止まって、次のラインを予測し、次のラインまで書きます。
下の線にもしっかり触れて、最後はしっかりとめる。
自分で立派なcが5個書けたら見せてもらいます。
線がはみ出たのはNG。
線に触れてないのもNG。
止まってないのもNG。
文字どうしがくっついているのもNG。
本人はOKと思っていてもかなり雑。
立派なCには王冠マークをつけてあげます。
「立派な」のイメージをつかんでもらって、やり直し。
合格したらo, e, などcを基準に書ける文字を練習していきます。
速く書くことより、ちゃんと書くことが大事。
そんな練習をはじめると全員がとても集中しはじめました。
集中してちゃんとする、その楽しさを感じたようです。
最後のしあげは自分のなまえがちゃんと書けること。
今は先月入会の生徒さんをのぞいて全員が名前に合格しました。
こんなことがきっかけで、6人中6人が多動で、
すぐに椅子から落ちたりうろうろ歩きまわっていたお猿さんたちが、
作業に集中できるようになりました。
「できる」という実感はこどもを変えます。
だから先生は、どの子もできるような細やかな進度で教える必要があるのですね。
退屈する、またははっきり分からない、という状態が彼らをmonkeyにしていたようです。
この数年、多読・BBカードという全体から個へという学習形態にこだわってきましたが、
個から全体へ、それも超スモールステップで、という柱の必要性を痛感する今日この頃。
クラスのリーダー的R君は、お父様が通り道でわが教室を見つけて通わせてくださいました。
長い間「英語ってなあに?」と言い放ち、Going my way. を決め込んでいましたが、
最近は、「おまえら何しに来てるんや。ここは英語を習ってんにゃぞ。」と騒ぐ子に注意をしてくれます。
2年生になってすっかり成長しました。
大げさなほめ言葉をかけなくても、しっかり目を見て、Good! と親指を立てれば気持ちが通じます。
6人がそれぞれの個性で伸びていきます。
元気すぎる6人。 きっとスイッチが入ったらみんなすごく伸びる。
幸い今所属しているOBKでは、そんな教材を形にするプロジェクトが進んでいます。
熱心な先生方と、大いに試行錯誤しながら最高の教材を作りたい。
つくれそうな気がする。
英語を通して自分から学べる子へ。
次の数年のテーマはこれだな、と思っています。
 

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