新しい家族、タンタンです。
最近まで8人と犬2匹がわいわいかまびすしかったお家からみんなが旅だち、
じーじとばーば ばっかりのお家になるのは寂しすぎる。
ということで孫より3日お姉さんのおてんばビーグルが我が家にやってきました。
美犬で賢かった雑種のコン。
きりりとし過ぎの無愛想おっさん顔だけど、皆に愛されたゴードン。
3代目は泣いたような顔のくせに、どうしようないお転婆さん。
只今、今までで一番可愛くない駄犬疑惑が胸をよぎっていますが…。
大丈夫。
悪くても、世にもぶさいくな愛くるしいワンコになるはずです。
毎日の餌と同じぐらい「大好きだよ」光線をあげてますから。
自己肯定感と信頼感は与えてあげたい。
飼い主の責任です。
先生として、
教室の生徒さんみんなにも、最大限の努力をしたいところです。
先日、ふと目にしたTV番組で、柳家花録さんの中学生時代の成績表が紹介されていました。
ほぼ「オール1」でした。
バラエティー番組だったと思うのですが、
「馬鹿でも落語はできる。」的な流れでの紹介でした。
ゲストたちは、「自分はそれよりはましな成績だった」と言わんばかりの顔です。
馬鹿なはずがないじゃないですか、落語なんてなかなかできることではありません。
どうしたらそんな成績がとれるのかきかれて、
小学校時代からずっとテストは0点で、その積み重ねです。
とにこやかに答えてはりました。
そして、「漢字が読めないんです。」と。
落語は「口伝」なのでできるのです。
心に石が飛んできた気がしました。
花録さんが漢字を読めないのは、
ある種のディスレクシア(識字障害)なのではないかと思い、
すぐにググってみましたが、その文言はでてきませんでした。
自分より馬鹿がいるから安心するのってどうなんでしょう。
そういう場合の馬鹿の基準は成績やテストの点、偏差値などの
数字であることが多い。
単純すぎませんか?
賢い人なら数字に隠れた意味を読めるはずです。
花録さんの、「漢字が読めない」という事実を知ったからには、
すころでも心ある人なら少なくとも「馬鹿」という形容詞は使えないでしょう。
番組製作者、ゲストの中にはたくさん本物の馬鹿がおる、と感じずにおれませんでした。
私はOBKという英語児童講師自己研鑚の会に参加して以来、
たくさんの勉強の機会をいただきました。
その中に発達障害・学習障害に関するお話しを聴く機会もありました。
そこで分かったのは—————
ほとんどの人に程度の差こそあれ、何らかの認知の特性があり、
ここからが障害ですよという線引は困難な事。
学習に差し障る困難を抱えていても、方法によってそれが克服できること。
また極端に劣る分野がある人は、往々にして極端にすぐれた能力があるということ。
けれどその支援体制が十分でないために、いわゆる「馬鹿」のレッテルをはられ、
自己肯定感を持てなくて、能力をいかすどころか人生を狂わせる人までいる現状が
一番の問題であること。
事件が起こった時、加害者に発達障害があったという報道を見聞きします。
その見識のなさと、報道が引き起こす影響への配慮のなさに、
心に石が飛んでくるような痛みを感じます。
漢字が読めなくていつも0点だった小学生。
花録さんが自らのことばで語られた本が出版されているようなので、
ぜひ読んでみようと思います。
こどもは成績の数字に一喜一憂。
大人は経済の話に夢中。
どうでもいいことだとは思わないけど、
そこにあるのは他人との比較有利。
その後ろの意味が見える賢い人にならないと、
本当の幸せは見えないと思う今日この頃です。
ちなみに、馬鹿ということば、嫌いではありません。
「--馬鹿」って、昔からなにかに秀でた人に、ある種の尊敬を込めて使いましたよね。
人を生かしてこそ自分が生きる。
そんな知恵がいるということでしょうか。
タンタンこんなに大きくなりました。
子犬の可愛さが超パワフルなやんちゃぶりに。
ゴードンみたいに大きくなってね。