I see. その2 見える。

六角ディベートをで気づいたことーI see. の第2弾。
I see.
よく、 seeには「見える」の他に、「分かる」という意味があります、という説明があります。
いえいえ、seeには「見える」という意味しかありません、というお話しです。
聞き手に「なるほど。」と感じてもらうには、どう話せばいいかです。
講義の様子
(講義のあと、チームに分かれて色々なワークに取り組み、スキルアップを目指します。)
英語話者らしくいきなり結論から言うと、
主張を証明するような the fact が挙げることが大事です。
例えば
「私は英語の先生としてとても頑張っています。」と聞いても、
「あっそうですか。」と思っていただくのが関の山でしょう。
そこで、
「なぜかというと、昨年来、英語教授法の歴史や、日本語という音声の特徴を勉強しなおしたところ、
今までの学習方法が日本人には合っていない点が見つかったのです。だから毎日のレッスンを、
日本語話者にふさわしいものにしようと見直したり、実際に改良したりしているんです。」
と言えば、かなりがんばりの様子を思い浮かべていただけると思います。
さらに、次のように詳しく事実を述べます。
「例えば、モーラ(拍)の言語である日本語話者が、シラブル(音節)言語の英語を話すには、
独特のアプローチが必要なのですが残念ながらそこに特化した教材はまだありません。
ほどんどの音声教材は ”アメリカのネイティブが利用してる!”などの文言を売りにしますが、
音節言語話者用の教材ですから、そのまま使っても日本人には英語の音が出せない場合が多いのです。
そこで、日本語話者に特化した教材を研究している先生に教えを請いながら、
自分自身で教材を作ったりしています。 実際に使ってみたところ、今までは勘のいい人や、
ごく小さな時に始めた人にしか出せなかった音をみんなが出せるようになっています。」
どうでしょう?
かなり具体的に「がんばる英語の先生」のイメージが浮かび、
「なるほど。」と思っていただけるのではないでしょうか。
つまり、ここまで見えてこそ納得いただけるということです。
ちなみに上の3つの段階は上のものほど抽象的で、下に行くほど具体的になります。
具体例を羅列するばかりで、何を言いたいのか分からない人には、
「で、それって結局なにがいいたいの?」と聞くとよろしいです。
「抽象化と具体化」は、「原因と因果」「言いかえ」とならぶ論理的思考の三大要素であり、
英語を話す人にとっては、これがなければ会話が成り立たないぐらい大切なものであり、
グローバルうんぬんを目指すなら、身につけなくてはいけないことです。
また、先生方の中には早くから教育に取り入れている方もたくさんおられます。
日本の国語教育が論理的思考に舵をきるのなら、小さな時からぜひ教えてほしいものです。
今回、ディベート道場に参加してみて痛感したのは、さすがに英語道第一人者の松本先生のお話しには
このような事がもはや血と肉のように、それとは分からないぐらい自然に根底にあるということです。
宇宙を自由に飛び交う龍がごとくあっちこっちへお話しが飛んでいくのですが、
おっしゃることが良く分かるのは、先生の日記に毎日描かれる絵のように、
私たちの頭の中にも絵をかいてくださっていたからでした。
こういう思考が自分の体の一部になるぐらい訓練が要るのですね。
そして、ディベートにおいては、相手を切るほどの力が要ります。
その力は、「これが大事です!」と大きな声で何度でも言うことではなく、
それを証明する the fact の中にあるのです。
最後に、上に例として頑張る英語の先生をあげたのは、
このブログでNPO GRASS ROOTSのことをご紹介したかったからです。
ディベートも教材づくりも、GRASS ROOTSの一部です。
私は「OBK児童英語自己研鑚の会」にて、頑張っております。
ぜひ一度おたずねくださいね。
http://grassroots-edu.com/

(ひ孫をつれて散歩してくれる私の母)
動ける者は、弱いものを守るために力いっぱい生きなくてはいけない。
この写真一枚で私は今日もがんばれます。
見えることは強いです。
 

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