炎上

The Kite Runner
The Kite Runner
Khaled Hosseini
悲惨なニュースでしか耳にしない国、アフガニスタンを舞台にした少年の物語。 人の住むところには当然人間の暮らしがあり、そして、当たり前と思える私たちの日々がどれほどありがたいかを思い知らされます。 苦難の中で精一杯生きる人々に出会えたのも多読のおかげ。タドキストの喜びを感じた一冊です。
ブログやmixiでよく話題になる[炎上」という表現が、好きです。炎上という事象そのものではなく、この語をあてはめた感覚がすごいなと思います。
mixiの「英語教育」というコミュで、[高校の英語は英語で授業を行う。」という指導要領が発表された件で、ちょっとした炎上さわぎが起こっているようです。


12月22日にトピックが立ってから221件のコメント、というのは私の身近ではまさに[炎上」状態。(一般的な炎上とはかけはなれてますけど)提案者の質問から視点が次々に移り、まるで深夜番組の[朝まで生テレビ」をみるかのように、いろんな論点が入り乱れております。
英語教師の資質
小、中、高校と大学での教育の内容
英語教育の方法論 文法か会話か?
英語より国語
英語を学ぶ目的はなにか….受験?コミュニケーション?
などなど
7000人以上メンバーのいるコミュですから終わりそうにありません。意見をまとめると大変なことになるので、興味のある方は直接見ていただくことにして、感じたことを書くと、皆さんの視点に多読的アプローチがまったく無いのにがっかりしました。ほぼ部外者状態なのでのこのこ出る幕はなく、安全圏で見学を決め込んでいます。
さすがに 説明して、覚えさせる式がお粗末ととの声はありましたが、大学受験を考えれば止むを得ない、との意見が優勢と感じます。 
和訳という学習法も賛否両論ですが、[国語力が見たければ国語の問題で十分。」には賛成。 和訳の弊害は大きすぎますから。
英語を読むこと=読解の図式を当てはめずに、つまり[英語あたま」で英語にかかわっていると思われるのは、相当量の英語に接したと推察できる人たちだけでした。外国人の先生は「とにかく量を読みなさい」という理論です、なんてコメントは軽くスルーされてました。
また別のトピックで時制を動画で学べるサイトが紹介されていましたが、反応はいまひとつ。生徒に分かりやすく教えたいと思っているのなら飛びつくと思うのですが…。私は面白いと思ったのでご紹介します。↓
http://www.britishcouncil.org/professionals-grammar-movies.htm
多読がすべてを解決する救世主とは思いません。 実際100万語さえ簡単な目標ではないし、英語あたまのみで思考するにはその何倍も読まないといけないはずです。でも、英語とのお付き合いが楽になる加減は触れた量に比例しているのも事実です。
ちなみに英語教育のコミュ管理人さんは[教室で読む100万語」を推薦しておられます。人数、予算の枠がある学校で先生にできることには限りがありますが、教育現場の先生自身が多読の良さをあまりご存知ないようで、残念です。
やはり、不肖Bonnieといたしましては、一人でも多読、多聴的アプローチで、英語あたまを作った成功例を、というか幸せになった人を増やしていくべく、日々精一杯小さな積み重ねるしかないと思っています。
The Kite Runnerでは、アフガニスタンなまりの作者の英語で朗読を聴いたからこそ、大変な感動を与えてもらいました。文法書や問題集には決して与えてもらえないものです。
日々読む本に、いつまでもおかしな学校の英語に、使命感を感じているBonnie でした。

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